はじめに
超近距離圏内で絶大な利便性を与えてくれる電動キックボード「eXs1」ですが、もっと防犯面に気を配ったり便利に使いたいと思い、私が現実世界で持ち合わせている生産スキル「設計」を活かし、ちょっとした小物を3Dプリンタで作ってみることにしました。
決して材料を切ったり穴開けたりやすったりする作業が面倒だったわけではないですよ…
今回は盗難対策用アイテムとして試しに購入してみたApple AirTagを「eXs1」に取り付けるためのパーツと、エコバッグなどをひっかけるためのコンビニフックを作ってみたいと思います。
今回はその設計段階をまとめてみました。
採寸
まずはeXs1に各小物を取り付けるための場所を探します。
AirTagは車体後方のナンバープレートステーの車体取り付けネジと共締め。
もう一つはAirTagが取り付けられていることが判らないように、ナンバープレート裏にとりつけます。
この二箇所のネジ間の寸法を測り、干渉しそうな箇所を採寸しておきます。
コンビニフックは、ハンドルポスト固定ネジを利用します。
車体の中心に設置しないと重心偏って危ないですからね。
ポストは楕円形状になっているので採寸はざっくりです。後から調整です。
設計
今回はちょっとした小物なので、頭の中にある完成予想図をもとに3D CADでサクサク作図を進めます。
一番手間取ったのは、AirTagのデータ公開されていない為、2D図面の寸法を一つ一つ拾って3Dデータ化したことでしょうか。
あとはスナップフィット構造のノウハウがないので見様見真似で。あ、ケース前面の上下の爪のことですね。
樹脂設計に関してはシロウトなのでこれでうまいこと留まってくれるかは謎です。
出力後に実物で検証した結果をフィードバックして直していくこととなりそうです。
試行錯誤して得た知識や経験は大切な財産ですね。
下二箇所の穴でステーの車体側取り付けネジと共締めできるように設計しました。
このケースをそのまま流用し、ナンバープレート裏に取り付けられれるように、ステーを設計。
一か所干渉箇所があるため、そこを逃がすためちょっと変な形となっています。
これも事前の採寸が適当だったので、現物合わせで調整していきます。
あぁ、納期のない設計はとても気が楽ですね。ミスしても命とられないのはホントストレスフリーですよ。
最後はコンビニフックの設計です。
何も考えないで行き当たりばったりで設計していたらひどいことに…
やはり事前にイメージ図を描いてから始めないとダメってことですね。
まあ今回は自分で使用するものだから機能さえ満たせていればということで、このまま進めました。
ハンドルポストに取り付ける際に、ネジが回せないというオチを避けるため、前面に角穴を大きく開けました。
若干の軽量化対策でもありますね。
3Dプリントに必要なレジン液もタダではないですからね。
3Dデータ完成
AirTagホルダー
前後のパーツで挟み込んでスナップフィットで固定される作りです。
このまま車体側面に共締め可能です。
AirTagの全面から音が出る構造となっているため、前面パーツはその部分を開けました。
AirTagホルダーナンバープレート裏固定タイプ
前述のAirTagホルダーをナンバープレート裏に取り付けるステーです。
こちらは隠すので実際は音部分の穴は塞いだほうがいいのかもしれませんね。
AirTag固定部分には六角ナットを埋め込めるようにし、ナンバープレート裏に固定した後でもAirTagホルダーを外せるように考えてみましたが、たぶん狭すぎてネジが回せないんじゃないかと後になって気が付きました…
手が入らない位置にネジ穴があるとか、設計初心者のやらかしあるあるです。
両端の穴は、ナンバープレートのネジに共締めする用の穴です。
現状のネジをそのまま使えるように、その部分のみ板の厚みを薄くしてあります。
コンビニフック
レジ袋や薄手のエコバッグなどをひっかけて、なおかつ飛び出さないよう考えて設計していたのですが、後からいろいろ思い付きで追加したせいか大分不格好になってしまいましたね…
次期バージョンはもっとスマートな形状にしたいですね。
次回3Dプリント編に続きます。